くろまめマスターのブログ

あなた自身が名医です。自分の体の声を聞いてみましょう。

食欲はあるけど胃がもたれる65歳女性

こんにちは、くろまめマスターと申します。

病院には日々さまざまな患者さんが来られます。

病気に対する考え方は人それぞれであり、こちらが勉強させてもらうことも多々あります。

その中で個人的に感銘を受けた患者さんとのエピソードをお話し、「健康に不安を感じる人生から、安心して最後を迎えられる人生」へと変化する助けになれば幸いです。

 

今回はC型肝炎に対して治療中の65歳女性です。

 

ちなみに、C型肝炎については、近年の医療の進歩は目覚ましく、100%に近い確率でC型肝炎ウイルスを排除できるようになりました。

C型肝炎ウイルスは肝臓癌や肝硬変の主な原因であるため、治療薬の登場によって多くの方が恩恵を受けておられます。

 

話がそれましたが、今回の患者さんはまさにC型肝炎ウイルスの治療中の方です。

治療を始めて1か月後には、血液検査で認められていた肝機能障害がすっかり良くなりました。

(今では当たり前なものになっていますが、治療薬が登場した当初はその効果の高さであったり、内服薬だけで治癒できることは衝撃的なものでした。)

 

3か月間の内服で治療は終了しますが、その頃に患者さんがこうお話されました。

「最近食事をとった後に眠気が強くて困っているんです。」

 

人間は食べ物を消化するために眠るとも言われていますので、おそらく食べ過ぎて眠くなるのでは?と確認すると、

 

「最近食事がおいしくて…でも2時間くらいすると消化不良を起こした感じもあります。」

とお話されました。

 

実はC型肝炎ウイルスを治療した後は、肝臓の炎症が治まって体が元気になり、食欲が増すことはよくあります。

そしてこの患者さんも、肝臓が元気になって食欲が増したことが考えられます。

 

つまり肝臓は良くなったけれど、今度は食欲が増したことで胃腸の負担が増えてしまったということになります。

 

そこで胃腸の負担を軽くする必要があるのですが、そのためにはどうするか。

薬もいいかもしれませんが、それでは症状をごまかすだけになってしまいます。

そして過食によって生活習慣病のリスクが高まってしまいます。

やはり食事に対する考えを改めていただく必要があると感じました。

 

食事に関しての健康法は、星の数ほど世の中に出回っています。

逆に言うと、合うか合わないかは、結局は人それぞれであるともいえます。

ですので、ここからはあくまで個人的な意見であり、それが体に合う人もいれば、合わない人もいると思ってください。

 

食事は1日3食きっちり食べないといけないという風潮がある気がします。

代謝が活発な子供なら分かりますが、大人は徐々に代謝が落ちていくので、無理に3食食べる必要はないと考えています。

それなのに世の中には多くのおいしい食べ物の誘惑があり、食べすぎることで様々な問題が発生しています。

 

世の中には「不食」という考えがあります。

それは「食べるのをがまんする」ということではありません。

「食べない方が、心と体にとって楽であり、多くの幸福をもたらすことを知る」ということであります。

 

それを知るためにはどうするか。

それは、「無理して食べないこと」です。

具体的には、お腹がグーっとなるまで食べないこと。食べるのであれば、次の食事までにお腹がグーっとなる程度に量を抑えること。

これでOKです。

 

朝起きてお腹がすいていなければ、無理に食べる必要はありません。

空腹は胃腸を修復し、体を若返らせます。

お腹がグーっと鳴る音を聞ければ、体にいいことをしていると思ってください。

そうすることで、次第に「不食」の考えが悪くないと思えてくるはずです。

体重を減らしたいと思っている方には、こういう考え方があるんだ、と知ってもらうだけでも効果はあると思います。

 

とはいえ、たまにはお腹いっぱい食べたいときもあると思います。

そんな時は無理して食べずに暮らすことで浮いた食費を使って、いいもの食べて楽しんだらいいと思います。

体にいいことばっかりやってても、楽しみがなければ疲れますからね。

 

こんな感じで患者さんにも伝えていけたらと思います。

以上です。最後までお読みいただきありがとうございました。